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□アヤマチ
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出産を経て、キラとシンはガラリと変わった
今までも、厳しい中にほんの少し愛情を感じたりもしていたが
その愛情が前面に出てきたのだ
育児と家事で録に休憩出来ず、夜泣きにフラフラと起き上がろうとするとやんわりと制され代わりに赤ん坊の面倒を見てくれ
休日もゆっくり休めるようにと育児も家事も引き受けてくれる
そして、外出禁止だったのが気分転換なら…と必ず帰って来ることだけを条件に自由に外出出来るようにまでなった
子供達には当然だが、自分達にまで惜しみ無い愛情を注ぐキラとシンに
あんなに荒んで、酷い行為をさせたのは自分達の軽い遊びのせいだったのだと漸く理解し
優しい、たくさんの愛情をくれるキラとシンの人生を狂わせてしまった事を深く後悔した
「ぅ…わ、私達は…なんて、バカな事を…」
夜中、キラが夜泣きでぐずる子供を落ち着かせてくる、と軽い散歩に出掛けた時
一人になり強い後悔の念にポロポロと涙が溢れる
もう一度キラとの出会いをやり直したい、と毎日一人になると涙が止まらなかった
きちんとした形で出会っていればこんな後悔の念を抱かずに純粋にキラを好きになれたのに、と思うと悲しかった
もしかしたらキラだってもっと素敵な人と結婚していたかもしれない、それは少し悲しいけど、彼が幸せになれるならその方が良かったと涙を流す
「ただいまー、漸く落ち着いたよ…ラクス?」
「っ…お、お帰りなさい…ごめんなさい、任せてしまって…」
「…なんで、一人で泣いてるの?
僕に、頼ってよ…」
「な、泣いてなんか…」
「こんなに目を腫らして…涙流して泣いてない、なんて嘘信じられないよ」
そっと頬に触れる手が、外から帰ったばかりで少しひんやりしたが
涙で火照った頬には心地好くて、優しい触れ方にまた涙が溢れた
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