□モノクロ
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「ラクス!!アスランと結婚させてやったのに貴様!!」

「父上!!…俺も…彼女を…ラクスを愛してはいません…
愛しているのはカガリただ一人です…」

「アスラン君まで!!
ラクスを妻にしておいて…何を言っているんだ!?」

「お父様!!止めてください!
…私が愛しているのはキラだけ…ずっと、昔からキラ以外にキスも…っセックスだってキラとしかしたくないんです!
私達は…こんな結婚望んでませんでした!!」

バチン、と乾いた音がしてラクスは勢いよく床に倒れ込み、頬の熱さを伴った痛みに叩かれたのだと気付く

「っ!?パトリック!!ラクスに何をする!!」

「煩い!!アスランとせっかく結婚させてやったのに望んでなかっただとか…何様なんだ!?」

食って掛かるシーゲルに興奮した様子で叫ぶパトリック
マリアとレノアは慌てて使用人に救急箱を用意するように指示を出してラクスに駆け寄る

「父上!!ラクスに手を上げるのは遣り過ぎです!
俺だってこんな結婚望んでいなかったんです!」

「アスラン!お前まで…!」

「パトリック様は、政治資金としてのクライン家の資産
お父様は政界との繋がりと会社の安定…
それだけが目的で…私達の言葉を聞いてくれなかったじゃないですか!!」

「俺もラクスも、互いを兄妹にしか見れません…
貴方達は…俺に、妹と思っている女の子を抱けと…ラクスには兄と思っている男に抱かれろと言うんですか!?」

泣きながら叫ぶラクスとアスランにパトリックは怒りのあまりに言葉を無くしシーゲルは困惑を露にする

「ザラ家が求める資産とクライン家の求める政界との繋がり…それだけが二人を縛ってたんですか?」

「っ!?何だお前は!」

「き、ら…?」

「カガリ、まで…?」

扉の側に立つキラとカガリの姿に目を見開き状況を理解できず困惑する


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