song

□THE OVER
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「キラ…」

大丈夫、と頬を撫で微笑むラクスに胸が締め付けられる
一人じゃないと理解してしまった
もう感情を抑えきれないと認めた瞬間に頬を伝うモノ

なぜ涙が出たのかは分からないけど気付けばラクスを腕の中へと閉じ込め掻き抱いていた

よく見れば青空も青一色じゃ無い
その複雑さは心を映したようだと思えた

例えば僕が今未来へ向かうボートに乗ってるとするなら
オールで漕ぐ僕からすれば後ろへ進む
僕には進む先は見えない

でも、君が向かいに座って先を見ていてくれるなら
何処に辿り着いたって
例え何処にも辿り着かなかったとしても
君との未来を想像すればだいたい幸せだった

「ああ、好きだよ…
今ならこんなにも簡単に告げられる…
もし君も僕を選ぶならもう離せないよ」

「キラ…離さないでくださいな…
ずっと、好きだったんです…
貴方とずっと一緒にいたい…」


年をとり日が経って言葉さえも失って
二人過ごした日々を君が忘れてしまった時も
変わらず手を握りしめ 変わって行く君を支えて
最後まで心で対話して 守り優しさを与えていくよ
いつまでも君を想うだろう 最後まで想い抜くだろう
一人じゃないと感じさせてみせるよ

どんなに言葉の意味を調べても どれほど強くイメージしてみても
一人きりのままじゃ 知れなかった あの 探してた愛は君そのものなんだ



end
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