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□青の中の赤3
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冷静になれ、熱くなるな、感情を殺せ
キラ・ヤマト、お前は誇り高きザフトの赤だろう!

もう一人の自分が叫ぶのに頭に昇った血は下がろうとはしない

「コーディネーターが死んで何が悪いのよ…
コーディネーターなんて、気持ち悪いだけじゃない!
あの子だって、気持ち悪い化け物と同じ…っ!?」

「っ!!」

「キラ様!!」

反射的にフレイの胸ぐらを掴み振り被った右拳が悲鳴混じりの声にピタリと制止する

「…っ…は…」

「…何を…何を、なさってるのですか…?」

小さく吐いた息と共にゆっくり振り向けば
入口で戸惑った表情を浮かべるラクスがいた

「らく、す……らくす…らくす、らくす…っ」

フレイから手を離しふらつきながら、何度かテーブルや椅子に足をぶつけながらラクスの正面に立っ

ラクスの全てに順に触れて、何処も怪我して居ないと確認してようやく緊張の糸が切れ、ラクスを強く抱き締める

「よかった…ラクス…無事で…っ」

「大丈夫ですわ…私は勝手に死んだりしません…
だから、泣かないでくださいませ…」

ポロポロと情けなく流れる涙をラクスの暖かな手が拭う

「…なんで、あんたがここにいるのよ…」

呆けていたフレイが正気に戻ったのかギロリとラクスを睨み付ける

「あんたなんか死ん「黙れ」…え?」

「黙れって、言ったんだよ…
僕が君を殺す前に、それ以上喋るな…フレイ・アルスター」

自分でも何処から出たのだろうというぐらいに低い声にヒッとフレイは喉をひきつらせて押し黙る

他の皆も言葉を発することは出来ず、沈黙の中ラクスを連れて自室へと戻った


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