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□青の中の赤4
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今回は時を少し巻き戻して、二人の出会いの話…
キラ・ヤマトは幼馴染みであり、親友のアスラン・ザラと共にザフトのアカデミーへと入学した
ザラ一家の後に続くようにヤマト家もプラントに引っ越し
またご近所になり、また一緒に学校へと通い
そして、血のバレンタインをきっかけにアスランはアカデミーへの進学を決め
キラはアスランが行くなら、という気持ちで進学を決めた
アカデミーでも友人や悪友も出来て、それなりに楽しく毎日を過ごしていたある日
何時ものように、教官とアスランとイザークに本気を出すようにこってりと絞られ
やる気無く受けた試験の再試験を受けさせられぐったりしながら家に帰ると
育ての母、カリダが何やらキラの服を物色中だった
「…母さん、何してるの、人のクローゼット漁って」
「あぁ、キラ…
あんた明日休みよね?婚約者の方と会って来なさい」
「はぁ!?婚約者!?なにそれ!?」
「あんたの対の遺伝子の子が見付かったのよ
シーゲル・クライン様のご息女だから、失礼のないようにね」
遺伝子を操作するコーディネーターの最大の問題点が繁殖能力の低下だった
しかし、対の遺伝子の相手が分かれば、子供が出来やすい為、最高評議会はコーディネーター全ての対の遺伝子を探し情報を提供している
(自分にもそりゃ居るとは思ってたけど…
評議会議員の娘でもう婚約者って…知らない所で話纏めすぎだよな…)
深い溜め息を吐くと、道中購入した花束を抱え直しインターホンを押す
カリダに有無を言わさぬ気迫で頷かされ、とりあえず服は自分で選んだのにして
言われた通りに道中の花屋で花束を購入したのだが…
(不安だ…どんな子なんだろう…)
インターホン越しに中へと促され、緊張と不安を抱えながらふらふらと建物へと近付く
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