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□恋に頑張る二人
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いろいろあったが晴れて恋人になれた二人

今まで通りに中央図書室で会い他愛ない話をして、チャイムが鳴ると揃って貸し出し手続きをしてラクスの手作り弁当を受け取って別れる

この二人、文化祭で付き合った時以降、それはそれは清い交際を続けていた

キラに対しては発動しないはずの男性恐怖症
しかし、代わりにキラが触れると真っ赤になりラクスが固まってしまうのだ

互いにキスがしたいと願っているのに
キラは強張るラクスに恐怖を与えたくないと我慢し
ラクスは懸命に頑張るも勝手に強張る体に毎日涙していた

そんな二人の初めてのイベント、クリスマス
何日も前から話し合い、予定をたてた

当日はラクスの唯一の家族、父シーゲルが出張な為、遅くまで出掛けられるとラクスは嬉しそうに笑っていた

そして待ちに待ったクリスマスデート
キラは何時もより早く起床し身嗜みを整える

家を出る予定の時間よりも一時間以上早く支度を終えたキラはもう一度、ラクスへのプレゼントを持ったかを確認する

その時、携帯が着信を知らせ開くとラクスからのメール

「ふふ、これから会うのにメールなんて…可愛いなぁ…」

だらしなく緩む頬をそのままに片手で操作してメールを開くとラクスにしては珍しい短いメール

『ごめんなさい、今日は会えません』

「…え?」

何度見直しても画面は変わらないし、スクロールもない…

何かあったのだろうか、と半ば無意識にラクスへと電話をしていた

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