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□不良な彼とクリスマス
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「お父様も仕事で居ないし…男の人は仕事ばっかりです!」
文句を言いながら籠に自分の夕飯としてレトルトのカレーを放り込む
キラからドタキャンされる前に夕飯は腕を奮おうと買い込んでいた食材は期限が余裕もあったし、正月に回そうと思ったら
一人分の食事を作る気が無くなってしまった為、今日はレトルトなのだ
「あ…トイレットペーパーも買わなくちゃ…洗剤も…」
買い置きが無かった筈、と思い出して買い込んだせいで軽いのにかさ張って歩きづらい…
「クリスマスキャンペーンとかいう福引きのせいですわ…
トイレットペーパー買ったのに当たるなんて…」
どうせなら父の車で来てる時が良かった、と溜め息混じりに家路を進む
「キラのドタキャンも、歩きなのにトイレットペーパー18ロールを二つ、ティッシュ5ケース組み一つなんてかさ張る荷物になったのも…
それもこれも…ぜーんぶクリスマスが悪いんですわ!」
「何一人でブツブツ言ってんの…」
「……あなたには関係ありませんー」
聞こえた声に反射的にプイッと顔を反らして怒っているという態度をしながら歩く
「ふーん…荷物持とうか?」
「いりません…バイトが忙しいんじゃないんですか?キラ…」
じろりと睨み付けバイトの制服でもあるツナギとジャンパーを着たキラに告げれば肩を竦めつつ隣に並ばれる
「それが休憩時間に会いに来た彼氏への態度?」
「……ドタキャン…許してませんもん…」
がさがさとかさ張る荷物を両手に歩きながら告げれば、荷物があっという間に奪われる
「…荷物持ちくらいじゃ許しませんけど?」
「これは別に…一緒に並んでて男が手ぶらじゃ可笑しいなって思ったからで…
ラクスの為じゃないし…」
(なんでここでツンデレ発動するんですか…)
はぁ、と溜め息を吐いて荷物はこのまま持ってもらおうとそのまま歩く
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