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□青の中の赤9
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「オーブの中立コロニー、へリオポリスへの潜入捜査の命が出た」

キラがアカデミーを卒業し、そのまま赤服でザフトに入隊して数日
漸く二人の予定が合いラクスがキラのアカデミー卒業とザフト入隊を祝うためにクライン邸に招待したある日

最早定位置となったソファに腰掛けた途端、キラが開口一番にラクスに告げたのが冒頭の言葉だった

「え…でも…ザフトに入隊、しても…
暫くは、プラントで…実戦はないって…」

「戦闘にはならないよ
オーブが秘密裏に地球軍の兵器を製造してるらしいって情報が入ってね
へリオポリスは学業プラントだから、生徒として入学した方がいいだろうってなったんだ
ほら、僕の親はナチュラルじゃない?他は皆プラントの評議会議員を親に持つでしょ
だから、一番怪しまれないだろうって選ばれたんだよ」

キラの説明にラクスも漸く納得したのかホッと息を吐く

「危険では、ないのですね…」

「うん、大丈夫
へリオポリスには工業カレッジがあるからさ、いろいろ学べそうなんだ」

「むぅ…キラ様、私と会えない事より、工業のお勉強の方がいいんですのね?」

ぷく、と頬を膨らませるラクスに慌ててそんな事はないと首を振る

「ラクスと会えないのはスゴく辛いけど…
でも、長期休みには必ず会いに来るからさ」

「……ふふ…わかりましたわ
会いに来てくださった時にはいっぱい甘えちゃいますからね?」

慌てふためくキラにくすくすと笑いつつもたれ掛かり胸板に頬を擦り寄せる

「ラクス…」

「キラ様…ん…」

名前を呼べばラクスはキラの意図を悟り目を閉じ顔をあげると唇が重なる

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