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□999本のバラの花束を君に
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「お誕生日おめでとうございます、ラクス様!」

「ありがとうございますわ」

にっこりと、贈られた祝辞に笑顔でお礼を告げる

朝からラクスの執務室には入れ替わり立ち替わり人が訪ねて来ては、お祝いの言葉とプレゼントを渡して去っていく

今日は国のトップでもあり、今も根強い人気の元国民的アイドルのラクスの誕生日とあってプラント中がお祝いムードだった

遠いオーブで同じく一国のトップとして奮闘する友人であり、恋人の姉のカガリからも朝一で大きな誕生日プレゼントが届けられた

中には二年間共に過ごしたマルキオハウスの子供たちからのプレゼントも同封されていて、少し視界が潤んだのは内緒だ

「ラクス様、新しいプレゼント、控え室に運んでしまって宜しいでしょうか?」

「あ、はい、お願いしますわ
ご迷惑おかけしてすみません、イザークさん…」

「いえ、ラクス様の側近ですから、お気になさらないでください!」

ビシッと敬礼をするイザークにもう一度お礼を告げて、たくさんのプレゼントを見て知らずため息が溢れる

「…ラクス様、今日はもうお帰りになられては?」

「え?でも…まだ目を通さなくてはならない書類が…」

「誕生日ですから、1日くらい休んでも誰も文句を言いませんし
なにより、このままいても祝辞を述べる為に皆訪れては気が休まらないかと…
それに、きっと仕事にならないのではないかと思われます」

イザークの言葉に朝からずっとひっきりなしに訪れる来客でまだ1枚も書類を読めていない事に気付き苦笑を浮かべる

「…そのようですわね…
では、イザークさん、後の事はお任せして宜しいでしょうか?
何かありましたら、呼び出してください」

書類を横に纏めて問いかければ、お任せください、と頼もしい返事を返される

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