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□青の中の赤10
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「ご苦労だった、キラ…
ゆっくり休むといい…
クライン嬢も敵に捕まり心身ともに疲れているだろうからケアを婚約者としてしっかりしてやるといい…」

「はい…ありがとうございます…
報告は、データを後で転送しておきます」

「あぁ、急ぐことはない…
今や戦力不足の足付きは敵では無いからな」

「…失礼します」

軽く、上司のクルーゼに敬礼をして部屋を出る

一気に肩の力が抜け溜め息が溢れる

久し振りに会うからだろうか、前よりも苦手意識が強くなった気がする

それとも、顔がムウさんに似ているのに性格が違うからだろうか…そんな言葉が過り慌てて頭を振る

「……ラクスのとこに、行かなきゃ…」

「キラ!」

手すりを握る手に力を込めた時に声をかけられ、慌てて身体を止める

「…ニコル…」

「すみません、ラクスさんの所に行く途中でした?」

「いや、今漸く隊長室から出た所なんだ」

苦笑気味に隊長室の扉を視線で促せばなるほど、と納得される

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