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□happybirthday
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「………はっ!?ヤバい…落ちてた…今何時だ…」

ふと意識が覚醒して、気絶するように眠っていたのだと気付き、慌てて辺りを見回す

終わりの見えてきた書類の山
部下達もまた、限界を迎えて突っ伏して眠っている

疲れのとれない身体のダルさに顔をしかめながら、時計を確認すれば、あと数十分で今日が終わる

「栄養ドリンク…は飲みすぎだな…
コーヒー…」

伸ばしかけた手を軌道修正して、財布を掴み
ふらつく足を引きずりながら自販機を目指す

普段ならば甘党な自分だが、今日ばかりはブラックコーヒー…
出来ることなら、バルトフェルドの淹れる顔をしかめる程に濃いコーヒーを飲みたかったが
引退した人にコーヒーだけ淹れろと軍に真夜中に呼び出す程非常識でもなかった

「えっと…ブラックコーヒー…」

普段押しなれないボタンの場所を探していると、背中に軽い衝撃

腰に回された細い腕がギュッとしがみついてきて、目を瞬かせる

慣れ親しんだ体温と香り
だけど、なぜこんな時間にこんな場所に?

「…ラクス…?」

「…誕生日、おめでとうございます…」

「へ?」

ポツリと呟かれた言葉に驚き、慌てて時計を探す

壁に掛けられた電工掲示板がチカチカと、5月18日を示している

「そっか…もう、誕生日迎えたんだ…」

「一番に伝えたくて…議長室で仕事をしながら、ずっと待ってたんです」

「ラクス…ありがとう…」

「振り向いちゃダメ!!」

身をよじろうとするも、ギュッと抱き付き嫌がるラクスに拒まれ
向かい合うことが出来ない

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