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□happybirthday
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「…私も、仕事忙しくて…
お顔、ボロボロだから…見ちゃダメ…」
「…ラクス、顔を見せて?」
そう返せば、キラ!と嫌がるように首を振りながら微かに怒るラクス
「もう何日ぶりかなんだよ?
顔見たい…キスしたい…
誕生日なんだから、願い叶えてよ」
「っ……
キラは卑怯です…」
言いながらも腕の力が緩んで、ラクスの身体を正面に回せば
何時もより艶の少ない髪の毛、化粧でも隠しきれずほんのりと浮かぶクマ
寝不足で赤くなった瞳、肌も何時ものような艶やかさは控えめで疲れているのが一目で解った
「ラクス……」
「キ、んん…」
チュッとキスをして、舌を捩じ込めば久しぶりの熱さに胸が高鳴る
ラクスの口内で舌を暴れさせて、たっぷりと堪能してから解放すれば
何時もより短い筈なのにぐったりともたれ掛かるラクスを抱き締める
「このまま、君と二人だけの世界に行ければいいのにな…
せっかくの誕生日に仕事なんて…」
「ん…キラ…もう一踏ん張りです…一段落したら、一緒に休暇を取って旅行に行きましょう…
来年の誕生日まで、時間はまだまだありますわ…」
クスリと微笑んで、言い聞かせるように話すラクスに目を瞬かせて微笑んで頷く
「…そうだね、でもさ…ラクス…
あと十分だけ…こうして、一緒に休憩しててくれない?」
「ふふ…喜んで…」
笑い合って、自販機でジュースを買いベンチに並んで座り肩を寄せ会う
「キラ…たくさん、お祝いしましょうね…」
「うん…これからも一緒にいよう…」
end