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□happybirthday
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「キラさん、次はこの書類にサインお願いします!」

「え?どれ?」

「ここです!」

「あ、キラさん、こっちの書類にもお願いします!」

バタバタと慌ただしく行ったり来たりを繰り返す、部下のシンとルナマリア
それに合わせるように、自分の顔も上げたり下げたりと忙しない

決算の時期、というわけでもないのに、何故か緊急の仕事と平時の仕事が一気に舞い込み
ヤマト隊は連日寝る間を惜しんでのデスクワークだった

「うぅ…家に帰りたい…」

今はとにかく、フカフカの布団で眠りたかった

愛しのラクスに触れたのも遥か前
ラクスの手料理なんて、もっと前だ

だけど、一番恋しいのはラクスとただただ惰眠をむさぼる休日の朝の時間だった

「言わないでくださいよ…あたしらも帰りたいんですから…」

くっきりとクマを刻んだルナマリアがポツリと呟いた言葉に恨めしげに睨む

今この部署にいる隊員全員の暗黙の願いを口にするな、という事なのだろう

まったく、何が悲しくて誕生日前日にこんな仕事に追われなければならないのか…

本当ならば、今日と明日は有給休暇を取って、ラクスと二人きりでお祝いしようと約束していたのに…

それが、タイミング悪く起きたテロ事件
鎮圧は直ぐに済んだものの、実行犯について膨大な量の資料をまとめるはめになってしまった

当然、予約していたレストランはキャンセル
与えられたデスクにかじりついて仕事をこなすはめに…

「……もう一踏ん張り、頑張ろう…」

何本目か数えるのを止めた栄養ドリンクの空き瓶をゴミ箱に投げ捨て
部下達に覇気のない声をかければ、覇気のない声で返事が返された

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