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□シロツメクサ
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「……ん…お風呂…」
もしかしたらもう温くなってしまってるかも、と思いながらノロノロと身体を起こす
身体中、そこかしこに残る赤い痕
体内からドロリと伝うのは横で暢気に寝息をたてるキラの欲
今まで避妊をしたことがあるのは初めての時だけだった
成長が止まったせいなのだろう、私の身体にはまだ初潮が来ていない
だから、大丈夫だと伝えた2回目以降からは避妊をしていないし、私もそれで構わなかった
「………」
そっと、未だにキラの欲が残る下腹部を撫でてみる
本当だったら、キラの赤ちゃんが出来ていても可笑しくない
「……ごめんなさい…キラの赤ちゃん、産んであげられなくて…」
「……ラクスがいるなら、それでいいさ…」
「っ!?お、起きて…」
寝ているものだとばかり思っていただけに驚いてしまった
キラの大きな手が伸びて、優しく頬に触れた
「…僕は、君を女として愛してるんだ…
そのままでも、成長しても…好きだよ…」
「女として…って…」
こんなちんちくりんの傍目には小学生なのに…と呟けばクスクスと微笑んで見つめられる
「初めて会った時から好きなんだから、ラクスがどんな姿でも好きだよ?
避妊も…万が一出来ても構わないって思ったからしなかったんだ…
まぁ、大人になったらもっと綺麗だろうから見てみたい気もするけどね…」
「っ…」
キラのその言葉に私は初めてと言ってもいいくらいに強く願った
大人になりたい、と…
その瞬間、身体中に激痛が走り声にならない悲鳴が漏れる
「ラクス!?しっかりして、ラクス!!」
「き…ら……」
青ざめ、必死に名前を呼ぶキラの姿を最後に意識は途切れた
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