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□二人の事情
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「皆ももう知ってると思うが、転校生を紹介するぞ。
少年、入ってきたまえ」
朝のHRが始まり、担任のバルトフェルドが出席を取り終わると告げられた言葉ににわかにざわめきたつ
「失礼します…えっと…キラ・ヤマトです。
両親の仕事の関係でこんな妙な時期に転校してきましたが…
これからよろしくお願いします」
「――っ!?…………」
「ラクス!彼チョーイケメンじゃない!?
…ラクス?」
教室に入り、挨拶をする転校生を見た瞬間今朝の夢を思い出し、サッと血の気が引く
前の席のルナマリアが微かに振り返り、声をかけているのも、全く耳には入ってこなかった
――どうして…
なんで、また…彼が来るの…っ!?
せっかく…転校まで、したのに……
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