□虜
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ある日何時ものように撮影を終えて帰宅すると小包が届けられていた
特に気にもせず、実家からの宅配だろうくらいにしか思わずに室内に入ると部屋が荒らされていた

慌てて警察に通報し捜査してもらうと犯人の手掛かりは全く無かったが、幾つかの下着が無くなっていた事が判明した

ストーカーの仕業だろう、と近所のパトロールを強化すると言ってくれた警察官にお礼を告げ見送り
ふと小包を思い出して手に取る
そこで、違和感に気付きじっくりと包みを見て違和感の正体に気付き息を呑む

宛先の住所は書かれているのに差出人は無く、また消印も無かった

誰かが直接来たのだという事実にストーカーかと思い緊張しつつも好奇心に負けて封を開く

中からは新品の下着
それも、盗まれた数と同じ数が入っていて、同封されたカードには代わりとだけ記されていた

直ぐ様再度警察に連絡し、証拠として押収されていく小包に微かに冷や汗を垂らし今日は友人宅に泊めてもらおうかと思案していた時に友人のルナマリアからの着信を受け取る

これ幸い、とお願いしようとしたら
予想外な言葉を告げられる


彼女、ルナマリアも同じストーカー被害にあっていたのだ


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