□Cohabitation
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「えっと…キラ・ヤマトくん…?
お部屋、間違ってるんじゃありません?」

「は?いや、僕ここの…304だけど…」

「いえ、まさか…そんな筈は無いでしょう?」

鬼気迫る表情のラクスに若干引きつつ無視して扉を開く

「うわ!?荷物…こんなに持って来たっけ…?」

「そんな…ウソ…」

倍以上の荷物に唖然となるキラの横で頭を抱えるラクス
どういう事かと視線をやればため息混じりに答える

「…私も、このマンションの304号室で…契約しているのです…」

「えぇぇぇえぇ!?」

とりあえず室内に入り直ぐに契約書を引っ張り出せば、直ぐ様大家に連絡を取る

大家が少々年配だった為、気付かずに二重契約になったらしく
同じ日、同じ時間に別々の不動産会社で契約を交わしている為早い者勝ちという手段も使えない
ましてや互いに苦学生、そうそう引越しを繰り返す費用も無い

悩んでいると、流石に大家の家族も申し訳なく思ったのか空き室を探したが見付からず
『二人でシェアしてもらえないだろうか…
家賃は二人で半分以下にするから』
と言われ、苦学生な二人には家賃半分以下、更にはそれを二人で折半と言う魅力的過ぎる提案に乗ってしまった

こうして、二人の同居生活が始まった

幸い二部屋あった為それぞれに分け、リビング等は共同スペース、互いに気まずいので友達は呼ばない等の決まり事をいくつか守りながら暮らしていた


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