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□LoveVoice
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「はいはい、解ったから…
ラクス、呼び出しよ?」
用事で写真部の部室に行っていたミリアリアが戻り
教室の入口に佇む青年を指差す
「はい?まぁ、ありがとうございますわ、ミリィ」
行ってきます、と小走りで駆けていくラクスを見送り
二人揃って小さくため息を吐く
「ラクス、見た目可愛いから告白されまくりだけど…」
「中身がオタク、だからねぇ…」
きっと今回も断るのだろうと想像する
毎日のように告白されるラクスだが、毎回
『私、フリーダム様以上に愛せる方が居ないのでごめんなさい』と断り、
フラレた者は『フリーダムって誰だ!?』と探し周り
最終的に声優と知りラクスがオタクだったのかと二重でショックを受けるのだ
「ただいまですわ〜」
上機嫌で帰って来たラクスの手にはCD-Rが大切そうに抱えられていて首を傾げる
「ラクス、それは?」
「先ほどの方以前告白をお断りした時に
私がファンになる前の頃のフリーダム様の出演したラジオを
妹さんが録音してると教えてくださって…
ロムに焼いてもらいましたの!」
いい人ですわ〜と大切そうに鞄に終うラクスに苦笑を浮かべる
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