□お母さんは〇〇〇
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モテるのに恋人も作らず、結婚もせずに
父子家庭として男手一つで俺を今まで育ててくれたキラ

そして、俺が高校に入学して数ヵ月経った時
キラが結婚したい人がいる、と言ってきた

当然俺は喜んだ

血の繋がらない俺のせいでキラは18歳で未婚の父になり、たくさん苦労をかけたのだ

キラには幸せになって欲しかった



そして、籍を入れた翌日
キラの奥さん…
戸籍上は俺の母さんが引っ越して来る

どんな人かドキドキしたが、人間タラシだけど
人を見る目のあるキラが選んだ女性だと思うと不安は無かった


ピンポーン

「!キラ、来たかも!!」

「シン、君朝からチャイムに反応し過ぎだから」

チャイムが鳴る度にそうかと狼狽える俺を笑いながらインターフォンを確認するキラ

そして、通話ボタンを押し
今開けるから、と優しく告げ玄関に向かった

キラの様子から今度こそ来たんだとワクワクとドキドキが止まらなかった

玄関の扉が開き微かに楽しげに話す声が聞こえてくる

鈴のような声にますます期待しつつ
リビングに近付く足音に平静を保とうとする

カチャ…

「シン、来たよ?」

「こんにちは、シンくん?」

キラの後に続いてリビングに現れた姿に目を見開く



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