□狼と羊
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「ミゲル、お疲れ〜
あ、ラクスさん、お疲れさまです」

「お疲れ様です、YAMATOさん」

衣装を着崩しながら暢気な口調でミゲルの楽屋に現れたキラはラクスに気付き軽く頭を下げる

「おう、キラ、お疲れ
あ、俺この後ハイネのライブに行くつもりなんだけどキラも行くか?」

「ん〜僕は今日は遠慮しとく…
昨日行ってちょっと騒ぎになっちゃったし」

軽く肩を竦め苦笑浮かべ告げるキラに
そうだな、と苦笑を返し着替えを始めるミゲル

「きゃあ!?あ、ああの…失礼しました!!」

ミゲルがシャツのボタンに手をかけた途端真っ赤になって悲鳴を上げ
バタバタと楽屋を飛び出して行くラクス


「あ…しまった…今のセクハラって言われたらどうしよ」

「ラクスさんは言わないでしょ
じゃ、僕も楽屋に帰るね」

軽く挨拶をして自分の楽屋へと戻る

衣装を脱ぎ捨て軽くシャワーを浴びて私服に着替える

荷物をまとめ携帯をチェックし、メールに笑みが溢れそうになるのを我慢しつつ
変装用の伊達眼鏡を付け楽屋を後にする


関係者専用の地下駐車場に行き自分の車に乗り込む

バックミラーに後部座席で動く影を見付け笑みを溢す


「ラクス、その体制キツくないの?」

「ぷはっ…キラとの関係がバレたら困るから隠れてるんですわ!
私は今空気なのです!」

窓から見えないようにと体制を低くし毛布を頭まですっぽり被り
更に顔には伊達眼鏡、特徴的な桜色を隠すようにと帽子まで目深に被っている



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