□彼女は〇〇〇
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シンと別れフラフラと校内を歩く


自分の母校とは違う造りに違和感を感じつつ学生時代を思い出しながら歩く

「ちょっと、そこの貴方!」

「………」

「貴方ですわ、貴方!」

「…え?僕?」

「貴方以外に誰が居ますの!!」

背後からの声にポカン、としつつ振り返る

確かに、廊下には自分と声を掛けて来た制服をきっちり着込んだ女の子しか居なかった

「え〜っと、僕に何か用かな?」

「用かな?ではありません!
貴方、いくら土曜日とは言え今日は見学会ですのよ!?
今後後輩になるかもしれない子達が居るのに私服で登校なんて、何を考えてますの!!
学年クラス氏名を名乗りなさい」

セルフレームの眼鏡越しにキツく睨み付ける彼女の腕には『生徒会』と書かれた腕章があった

なるほど、僕はどうやら生徒と間違えられたみたいだ

「えっと、僕は今日見学会に参加してるシン・ヤマトの保護者のキラ・ヤマトです
残念ながら、高校は既に卒業、就職してるんだよね」

「はい?何を言ってますの?
そんな童顔なのに高校卒業済み、更には保護者?
どう見てもそうは見えませんけど?」

疑いの眼差しを向けられ仕方ない、と免許証を取り出して証拠として見せる

「キラ・ヤマト…26歳!?
し、失礼しました…
見学会に参加してくださってる方のお兄様でしたのね…」

「いや、父親です」

「はあ!?」

見た目真面目な堅物タイプなのに、反応が面白い子だなぁ、なんて思いながら見る



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