□一生一度の〇〇〇
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「俺、血の繋がりなんて全然無いけど…
二人の息子で幸せだと思うよ」

「ありがとう…僕もシンが息子で幸せだよ」

「シンくん…私もですわ…
貴方がキラの子供で…私達の子供になってくれて良かったです」

席に戻ればカガリもウズミさんも泣いて居て、司会までもが涙声だった

その後は滞り無く式が進行し最後にラクスから両親への感謝の言葉でまた皆涙を流していた

良い式だったね、と来場者が笑いながら入り口でキラとラクスから手渡された引出物を片手に帰路に着く



そして、俺から最後のプレゼント

私服に着替えた二人をシーゲルさん達と出迎え満面の笑みを向ける

「じゃ、二人ともまた一週間後」

「は?シン、一緒に帰るんじゃないの?」

「お父様達も一緒で…どういう事ですの?」

困惑する二人にキャリーケースを差し出す

「これ、旅行用の?」

「勝手ながら、父さんのは俺が
母さんのはばあちゃんが準備したから
新婚旅行、行ってらっしゃい」

一人暮らしをする為にと貯めていた貯金とバイト代
二人と『家族』になってから一人暮らしをする気は無くなったが、使い道は決めていた

二人が休みや費用の問題で新婚旅行を諦めているのを知った俺は
じいちゃん達にも協力してもらい、内緒で旅行の手配をしていた

じいちゃん達もカンパしてくれたので、予定よりもいい宿を取れたし
キラの上司のマリューさんにも了承貰っている
(元々キラの休みが足りなかったから休みをねじ込む理由を探していたらしく快諾だった)

「俺、暫くはじいちゃん家に泊めてもらうからさ
新婚旅行楽しんで来てよ」

「えぇ!?いや…もう、何がなんだか…」

驚く二人の背中を押しながら新幹線に間に合わないだろ、と急かし
じいちゃんの運転で駅に向う

ホームで二人が新幹線に乗るのを見送り帰宅する

途中メールでキラに『ハネムーンベイビーってのもありだよな』って送ったら
『そういう事を言う子に育てたつもりはない!』とお叱りの電話が来た…


まぁ、成人まではキスだけとか言ってても無理だろうなと何処か確信しながら
翌日ルナにラクスから貰ったブーケをプレゼントする俺だった


end
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