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□【恋に頑張る10のお題】<完結>
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今日の授業の話や、いよいよ始まる文化祭の準備の話などをする

文化祭期間は両校舎を自由に行き来出来る為、皆楽しみな行事だった

「へぇ、ラクスのクラスは喫茶店なんだ?」

「は、はい…その…私は、男性が苦手…なので…
接客しない…調理担当、なんですの…」

男性恐怖症を知っているクラスメートの優しさに感謝しつつ
接客じゃないから来てくれても彼に会えないな、とちょっと残念にも思う

「ラクスが作るの?」

コクン、と頷けば遊びに行く!と言われる

自分の手料理を好きな人に食べて貰えるなんて!と内心焦るけれど俄然やる気も出た

「や、ヤマト君の…クラスは…何を、します、の?」

「ん?確かお化け屋敷って言ってたかな?」

「まぁ…お化け屋敷…」

怖いのは苦手で今まで入った事が無いけれど
彼が居るのならやはり遊びに行きたい…

クラスメートに頼んで付き添ってもらおうか…と考え込む

「えっと…もし、良ければ、なんだけど…
文化祭当日、一緒に歩かない…?」

「え?」

今、彼は何て言った?
一緒に、歩こうと…言ったのか?

「あ、い、いや…もう先約が居るなら無理にとは言わないんだけど…」

目をパチクリさせていると申し訳なさそうに苦笑浮かべる彼に
せっかくのチャンスが無くなってしまう!と慌てて首を振る

「せ、先約なんて…居ない、ですわ……
んと…わ、私…私も…ヤマト君と…文化祭、歩きたい…です…」

「良かった!約束ね?
近くなったら詳しい時間とか決めようね」

約束!と微笑んで小指を絡ませ指切りとブンブン腕を振る

普段なら男性の肌に触れている嫌悪感を感じる筈なのに感じなくて
心臓が短距離走でもしてるのかってくらいに駆け足になる


ドキドキが最高潮に達した時、休み時間終了のチャイムが鳴った

慌てて貸出しカードに名前を書き揃って受け付けを済ませ、廊下に出る

また明日、と言い会釈をする

「あ、最初に涙で焦って言えなかったけど…
その髪型も似合ってる
可愛いね」

「っ!!」

ニッコリと微笑んで言い、去って行く彼

「…もう…ヤマト君ったら…
いっつもドキドキさせる事ばっかり言うんだから…」

教室に戻るまでに頬の赤みが治まるかなぁ、と火照った頬を撫でながら教室に忙しいだ


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