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□【恋に頑張る10のお題】<完結>
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「キラ!」
「カガリ」
「っ!!」
図書室の方からさっきの金髪の女の子が現れて
また胸が締め付けられた
ヤマト君に頬を押さえられたままで全然逃げられそうもないし、視線も反らせない
また、涙が滲んだ
「あ、そうだ…
ラクスはクラス違うから知らないよね?
この子はカガリ、僕の双子の姉さんなんだ」
「宜しくな!キラが最近本を読むキッカケの子だよな?
っと…悪い!
もっと話したいけど担任に呼ばれてるんだ」
「……あ、ね…?」
バタバタと廊下を駆けていくカガリさん
目をパチクリさせているとうん、と頷かれる
姉…わ、私…お姉さんに…嫉妬を…!?
理解したら一気に恥ずかしくなって頬に熱が集まる
俯きたいのに全然手を離してくれなくて
目線を泳がせていたら顔が近付いてくる
ヤマト君の息がかかり唇が触れそうになった時にチャイムが鳴り響く
「っ!!…やば、戻らなきゃ…
じゃ、またメールするね!」
ヤマト君の手が離れバタバタと廊下を図書室の方へと駆けて行く
足の力が抜けてその場に座り込んでしまう
「え…?な…なん…えぇぇぇ!?」
一気に顔が赤くなって理解が追いつかなくて
教室に戻る図書委員に声をかけられるまでその場から動けなかった
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