‡Title

□【恋に頑張る10のお題】<完結>
21ページ/31ページ

07.ゆ、夢にまで出て来ちゃったよ! ちょっと、恥ずかしいカモ

『…ラクス…』

『ぁ…ヤマト、く…』

ヤマト君の端正な顔が徐々に近付いて、目が閉じられ…
唇に彼の熱を帯びた吐息がかかって…


「にゃあぁぁぁぁっ!?」

早朝のクライン邸に雄叫びが響き
ガバリと顔を真っ赤にしたラクスが飛び起きる

父は出張で昨日から居なくて良かった、と思いながら必死に息を整える

「あぅあぅ…あ、あぁ、あんな…
あんなハレンチな夢見るなんて…ッ」

脳裏にまた彼の顔のアップが再生される

果たしてこの映像は夢の映像なのか
昨日のあのワンシーンなのか…

考えると昨日の光景を思い出してしまい慌てて頭を振る

「はわわわ…
こ、これは…寝る前に読んだ少女漫画のせいです!
最近の少女漫画って過激ですわよね〜
あ、あはは、は…はぁ…」

自分の夢を漫画のせいにして
誰に言うでも無く弁解しながら笑い飛ばすも溜め息が出る

時計を見ると何時もより早いがもう一度眠る程の余裕は無かった

仕方ない、とベットから降り文化祭でのメニューの試作がてら
今日のお弁当を豪華にしようとキッチンに向う

程無くして完成した試作品の友達に食べて貰う分を入れる容器を用意する

「男の子の意見も必要ですもんね!
…ヤマト君…食べてくれる、でしょうか…」

きっと大丈夫だと自分に言い聞かせながら
箱を別に用意して比較的上手に出来たのを丁寧に詰める

制服に着替え、髪をセットして何時もと同じ時間に学校へ向かう

朝、友達に試作品を食べて貰うと大絶賛で本番でもメニューとして決定した


.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ