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□【恋に頑張る10のお題】<完結>
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「ラクス、お待たせ」
「ヤマト君…もう、大丈夫なんですの…?」
少しして一人で彼が戻って来てそのまま定位置に座る
「うん、何か…面会拒否の理由を聞かれただけだった
忙しいし…それに何より、面会希望受けてたらラクスとの時間無くなっちゃうからね」
肩を竦めながら話す彼に目を瞬かせつつも胸が暖かくなる
彼女には申し訳ないけれど
でも、彼が自分との時間を優先してくれたのが何より嬉しかった
「えへへ…独り占め、して…申し訳ないですけど…
ヤマト君といっぱいお話出来て、嬉しい…ですわ…」
「っ…僕もラクスを独り占めして話できて嬉しいよ」
微かに頬を赤らめる彼に胸がポカポカする
辛い気持ちも、汚い感情も全部丸ごと包む
彼の笑顔を見て幸せだと思う暖かな気持ち
ヤマト君に対して、そんな気持ちを抱けるのが嬉しかった
たくさんの人の中でヤマト君を見付けた自分を褒めてあげたかった
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