‡Title

□【恋に頑張る10のお題】<完結>
28ページ/31ページ


配膳をして、帰り際に空いた器を回収して裏に戻る

チラリ、と時計を確認するとそろそろ休憩だった

確か、ヤマト君が迎えに来てくれるって言ってましたわよね…

昨夜のメールで
《ラクスのクラスでご飯食べたいから迎えに行く
その後、一緒に回ろう》
といった内容を話していたな、と思い出す

そろそろ来るかもしれない、と思いながらフレイに注文の内容を伝え
出来上がった料理をお盆に乗せて運ぶ

「キャー!!」

「し、写真撮らせてください!!」

廊下の方から黄色い歓声が上がり教室内が何事かと顔を上げる

気にはなったが席が空き慌てて片付けに向かう

有り難い事に、他のクラスも喫茶店をしていたが
和風を売りにしたのがこのクラスだけだったからか客足は途絶えず
常に満席な為、急いで片付け無いと待たせてしまうのだ

和柄のクロスを敷いた机を布巾で拭くと入り口近くのクラスメートに空席を合図する

裏に食器を片付け、次の配膳の準備をしているとミリアリアが顔を出す

「ラクス、こっちの運んで
そのまま休憩入っていいわよ?」

「え?あ、はい」

用意していた料理とは別のを渡され
ラクスが用意していた料理はそのままミリアリアが運ぶ

席を確認して運んで行くとつい目を瞬かせてしまった

「え…や、ヤマト君…?」

「ん?あ、ラクス!
袴似合うね!可愛い!!」

「あ、ありがとうございますわ…
あ…こちらご注文の、抹茶のシフォンケーキデラックス…です…
えと…休憩、なので…相席しても宜しい、ですか…?」

呆然としつつお礼を告げ、ハッとなり急いで注文されたクリームのたっぷり乗ったシフォンケーキをキラの前に置く

「どうぞどうぞ
ラクス、何か飲む?」

「え?あ…えと…お茶、を…」

「ん、解った
すいませーん」

キラの向かいに腰掛け答えれば直ぐ様給仕係のクラスメートを呼び、ラクスの分を注文してくれる


.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ