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□【恋に頑張る10のお題】<完結>
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チャイムが鳴り教室に戻らねばと貸出しカードに慌てて記入をする
じっと感じる視線にドキドキしながら何とか書き終え立ち上がる
彼も一緒に立ち上がり、受け付けで私が本を借りるのを待って一緒に廊下に出る
ここで左右に別れるからと軽く会釈をしたらまた明日と言われた
本当に明日も会ってくれるんだと思うと嬉しくなって
つい、彼の制服の裾を掴んで引き留めていた
「あ、明日…明日、は…その…
貴方でも、楽しめそうな…優しい本…用意、しておきます…」
「っ!?…ありがとう、ラクス・クラインさん
また明日ね」
ふんわりと柔らかな笑みで名前を呼ばれてまた真っ赤になってしまった
笑顔に対してなのか、名前を呼ばれたからなのかは解らなかった
「あれ…私普通に喋れていた?」
本を読む女の子が好みで良かった
もっともっと貴方の好みに近づきたい、と願いながら教室に向かった
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