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□【恋に頑張る10のお題】Side−K<完結>
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04.もしも嫌われたらなんて考えて、涙が溢れた


ラクスが選んでくれた本はとても読みやすく
あっという間に話に引き込まれ、帰宅してからずっと読み耽ってしまった

「キラが読書とか珍しいな?」

「うん、お勧めして貰ったんだ…」

「お勧め?誰にだ?」

「ん〜?…彼女にしたいなって思ってる子」

朝、教室で続きを読んでいたらアスランが声をかけて来たから軽く笑みを浮かべ返す

すると、クラス中がざわめき
相手は誰だ!?と問い詰めて来たが全て適当にあしらった

休み時間、着いて来ようとするクラスメートを一睨みしてから読み終えた本を片手に図書室に向う

全員キラに逆らったら怖いのを知っている為大人しく引き下がった

「ラクスはもう来てるかな〜」

本のお礼と感想…
それから、またお勧めを教えて貰えるか聞いてみよう、とワクワクしながら専門書の棚から覗く

既にラクスは来ていて、今日の髪型はツインテールになっていた

可愛いなぁ、なんて思いながら見ていたら
ポロポロと泣き出すラクスにさっと血の気が引いた

気付けば図書室なのに大きな音をたてて駆け寄っていた

「ラクス!どうしたの!?」

「っ!?あ…や、ヤマトく…」

「何かされたの!?誰!?」

ラクスを泣かせた奴に生き地獄を味わわせてやる…

なんて思っていたら慌てて首を振り否定される

「ほ、本…本を読んで、て…
ちょっと…感情移入、し過ぎて…」

「本…?…そっか、それなら、良かった…」

手元の本を指差すラクスに誰かに傷付けられた訳じゃ無いと解り安堵する


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