‡Title

□【恋に頑張る10のお題】Side−K<完結>
13ページ/31ページ


「はぁ…ちょっとビックリしたけど…
何も無いなら良かったよ」

「驚かせて、ごめんなさい…
ちょっと…悲しい、シーン…だったもので…」

申し訳なさそうに謝るラクスに大丈夫と告げつつ
何を読んでいたのか気になって問いかける

友達に薦められた恋愛小説だと表紙を見せられた

話題のやつだね、とは言ったものの
ラクスには悪いが恋愛小説はあまり興味が無かった…

「あ!そうだ、昨日の本!
スッゴい面白かったよ!」

「まぁ!早速…読んで、くださったんですか…?」

少し赤い目をパチクリさせて驚くラクスに
つい得意気に頷いてしまう

「うん、つい時間忘れるくらい読んじゃったよ」

もう読み終わった、と告げれば今度はラクスがホッと安堵の息を吐いた

「活字、苦手って…おっしゃってたから…
ちょっと、不安…でしたの…」

「ラクスの選ぶのが上手いんだよ
また何かお勧めってあるかな?」

「は、はい!」

首を傾げて問いかければ微笑んで頷き
早速立ち上がり一緒に選んでくれる

ラクスはアレコレと悩んでいて気付いていないが
昨日イメチェンしてから男子生徒が熱い視線を送っているのに気付いていた

さりげなく彼氏のような素振りで並んで立ち、周りに牽制すれば
大半の生徒が『彼氏持ちか…』と落胆していた

「んと…あ、ヤマト君…
これとかも…面白い、ですわ…」

「ありがとう、じゃあ今日はそれを借りようかな」

決まったらしく微笑んで一冊の本を出してくれる

指定席に戻ると昨日のように自分に注意を惹き付けたくて話をする


.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ