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□【恋に頑張る10のお題】Side−K<完結>
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05.雑誌の占い。今日は恋愛運が良いみたい!


休日

ラクスと会えない、と思うと
今まで待ち遠しかった休日がこんなに苦痛だったとは…

「…はぁ…CDでも見て来ようかな…」

確か好きなアーティストが新曲出してたな…と服を着替え出掛ける

拓けた主要駅に移動し駅ビルにあるCDショップに向う


途中通り過ぎた雑貨屋で桜色を見付け慌てて振り返る

うんうん唸りながら商品を選んでいるのは紛れもなくラクスだった

ふわふわした素材のスカートに薄手のクリーム色のカーディガンを羽織った私服がラクスに似合ってて可愛かった

そっと近付き隣に並んでも気付かない程に悩んでいる

視線の先を辿れば
赤いリボンと三日月のような髪留め

「…ラクスにはこっちじゃない?」

「まぁ、やはり三日月の…って…え?」

「やあ、こんにちは」

「や、ややや…ヤマト君!?」

何気なく三日月のような髪留めを指差せば成る程、と頷いた後に固まり
慌てて振り返り目を見開くラクス

「な、なん…なんで…?」

「CD買いに来たらラクスを見付けて
一人っぽかったからつい声かけちゃったんだ
迷惑だったかな…?」

動揺を露にするラクスに大分驚かせちゃったみたいだな、と苦笑気味に告げればブンブンと首を振る

「め、めめ迷惑なんかじゃないです!
あの…お休み、なのに…
ヤマト君に会えて…嬉しい、ですわ…」

いきなりラクスがはにかんで可愛い事を言うから顔が赤くなるのが解った

「っ!!僕もラクスに会えて嬉しいよ
もし良かったらこれから一緒してもいいかな?」

「は、はい!」

勢いよく頷くラクスに
勇気出して誘って良かった!と自分で自分を誉める

「髪飾り、選んでたの?」

「あ…は、はい…
その…シンプルなゴムじゃなくて…
可愛いの、欲しいなって…」

「そうなんだ
あ、これ、さっき悩んでたの買ってあげる」

どちらもラクスに似合いそうだったし
着けている所を見て見たかったからリボンと髪留めを手に取りレジに向かえば必死に引き留められる

「そ、そんな…悪い、です!」

「いいからいいから
今日付き合ってもらうお礼みたいなもんだと思って?」

「そんな…!」

戸惑うラクスを後目に素早くレジを済ませ
包みをラクスの手の平にポン、と乗せる



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