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□【恋に頑張る10のお題】Side−K<完結>
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「はい、プレゼント」

「本当に、ごめんなさい…」

「いやいや、そこは謝らないでよ」

「あ…ありがとう、ございます…」

ショボン、と落ち込むラクスに苦笑気味に告げれば目をパチクリさせてから
花のような微笑みでお礼を言われる

つい、体が勝手にラクスの頭を撫でてしまう

柔らかな髪の感触にこのままもっと触れて居たいと思ったけど
驚いた様子のラクスに男性恐怖症だったんだと思い出して慌てて手を離す

「お、お礼…何か…
ヤマト君、欲しいの…あります、か?」

「え?お礼なんて良いよ」

ラクスに似合いそうだと思って買っただけなのに
それでは気が済まない、と食い下がるラクスに
少し考えた素振りをしてから、今まで言えなかった事を提案してみる

「連絡先、交換して欲しいかな」

「え…そんな事で、いいんですの…?」

目をパチクリさせるラクスに
内心ではめちゃくちゃ重大な事なんだよ!と思いつつ深く頷く

「ラクスが良ければ、だけど…
図書室以外でも…メールとか、電話とかで話したいなって…駄目かな?」

嫌がられたらどうしよう…と緊張しながら問いかければ首を振られる

「だ、駄目なんかじゃ…無いです…
私も…ヤマト君と、もっと…お話したいなって…」

頬を赤らめて懸命に話すラクスに頬が緩むのを隠せないまま
いそいそと携帯を取り出し、直ぐ様赤外線通信


その後、一緒にCDショップを眺めてお茶をしてラクスを自宅まで送ってから帰宅

物腰が上品とは思っていたけど、立派な家にちょっと驚いた

家に着くと乱暴にベットに腰掛け
直ぐに携帯を取り出しラクスにメール

直接言っていなかった事も一緒に書いて送信



「…顔文字くらい使った方が良かったかな…」

部屋着に着替え、ラクスに薦められた本を開いた頃

今更になってメールの文章に後悔していたら着信音が響く

「ん?メール…」


《今晩わ、メールありがとうございます
私の方こそ、今日は楽しかったです。

家にまで送ってくださりありがとうございましたm(_ _)m
まさかヤマト君に会えると思って無かったので、ちょっとビックリしてしまいました(><)

私服も誉めてくださってありがとうございます(*^^*)

もし、ヤマト君が良ければまた一緒にお出掛けしてくださると嬉しいです

-ラクス-》

白黒のメール画面がラクスからのメールってだけでカラフルに見えた


「…コレは僕、今日の占い絶対に一位だったよ…」



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