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□【恋に頑張る10のお題】Side−K<完結>
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「ラクス・クラインさん
初めて見た時から君に惹かれていました
ずっと、君と一緒に居るのが僕だと嬉しい…」


心拍数が上がって、緊張がラクスに手から伝わるかもしれないと思ったけれど

ラクスの体温に勇気を貰えるのも確かで離したく無かった


「ラクス…君が、好きだ」


飾りの付いた言葉よりも、素直な気持ちをそのまま伝えた

途端、目を見開いてポロポロと泣き出すラクス

泣くほど嫌だったのだろうかと青ざめると
クスリ、と柔らかな笑みを浮かべて抱き付かれる


「…私も…ヤマト君が…キラ君が、大好きです…」

「っ…ラクス…」

感触を確かめるようにギュッと抱きしめ
そのまま柔らかなラクスの唇に自分のを重ねる

ラクスの甘い香りが近付いて
無性に泣きたくなって
…更に強く抱きしめた

ずっと触れたくて、夢では何度も触れた唇が
今本当に触れているんだ、と思うと夢みたいだった

遠慮がちに腰に回されていたラクスの腕が首に移動してピッタリと密着する

男性恐怖症、大丈夫かな?とか片隅によぎったけど
そんな事よりも受け入れてくれた事の方が嬉しくて
幸せな気持ちに包まれた


暫く堪能してからゆっくりと唇が離れると
互いに目が合って、照れ臭くて同時に笑ってしまった



「…ラクス、まだ休憩時間残ってるし…文化祭、楽しもう?」

「はい…キラ君のクラスにも、行きたいですわ」

「うん、じゃあ行こう」


図書室の扉を開け廊下へと足を踏み出し、またお祭り騒ぎへと向う



二人の手はしっかりと握られていた



end
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