‡Title

□【恋に頑張る10のお題】Side−K<完結>
4ページ/31ページ


濃紺のプリーツスカートから伸びる足は白く透き通っていて
ほっそりとしているのに適度に肉付きも良くて
彼女がハンカチで拭うのを眺める限りで
きっと柔らかいのだろうと容易に予想が付いた

スカートと同じブレザーをきちんと規定通りに着こなし
同じ学年の証の真紅のリボンがチョコンと乗る
女性特有の柔らかな膨らみを持った身体は

咄嗟の判断とはいえ抱き寄せた時に甘い香りがして

とても魅惑的だった


そのまま抱き締めてしまいたい衝動を無理矢理抑えて位置を反転するのに少し苦労した


飾りも何も付いていないゴムで二つに縛っただけの髪は
それでも丁寧に手入れしてあるのが解ったし

化粧っ気が無いのに頬はほんのり色付いていたし
唇も自然の色なのに艶やかな桜色だった

香水等を付けそうな雰囲気では無いから
甘い香りは彼女自身の香りなんだと解り
五感全てが彼女の存在を焼き付けようとしていた


ようやく落ち着いてきたらしい彼女

だけど、今度はもじもじして困ったように眉尻を下げ所在無さげに俯いている



.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ