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□【恋に頑張る10のお題】Side−K<完結>
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もしかして、さっきの中年サラリーマンと同じ欲を持った視線で見てしまっているのに気付かれたのだろうか…?

内心穏やかでは無かったけれど、彼女から視線を外す事は不可能だった


『…学園前ー、お降りの方はお出口…』

アナウンスが鳴りもうお別れか、と少し残念に思っていると
彼女が意を決したように顔を上げた

「あ、あの…あり…プシュー」

彼女の言葉が言い終わる前に
空気を読まずに扉が無機質な音をたてた

か細い声はその音と喧騒に紛れて消えさり
彼女は人波に流されるようにホームに降りてしまった


あっという間に小柄な少女を見失ってしまい
仕方なくトボトボと自分も人の波に乗って改札に向かった


名前も知らない彼女にまた会えればいいな、なんて
男女の接点が極端に低い学園でそんな望みの薄い事を願った



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