□シンの〇〇〇
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「で、でも…俺…早く働きたい、し…」

「シンくん…貴方は今バイトでもたくさん働いています
幼い頃からキラと二人で家事を分担して、大変だったと言ってましたでしょう?
それなら、直ぐに社会に出ずもう少し子供らしい期間を持っても叱られないのです…」

「母さん…」

実際シンはラクスが来るまで家事をほとんどしていた

友達と遊びたいのをガマンして家の掃除や料理をしていた

それがラクスが来てバイトしても自由になる時間が出来て
友達と遊びに行けるようになったのだ

それでもシンが早く社会に出てキラに恩返しを、と焦っているのにラクスは気付いていたのだ

「…シン、学費はね、君の両親の遺言で
毎月、大学卒業まで振り込まれてるから心配しなくていいんだよ
僕もラクスも大学には行かなかったけど…
それは行く必要が無かったから
君が大学のパンフレット、見てたのも知ってるんだよ?」

「父さん…」

アウラを抱っこしながら優しく微笑んで告げるキラ

シンは実際、大学に興味があった

電子工学も、キラの専門じゃない分野ももっと学んでみたいと思っていたのだ

しかし、学費等を考えて自分は就職、と諦めていたのだ

「…父さん、母さん…俺、大学に行きたい…
行かせてください」

二人に頭を下げるシンに勿論だ、と微笑んで頷く

「ところでシンくん?」

「ん?何、母さん」

「このテストですが…」

終わったと思っていたテストの話が再浮上し青ざめる


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