*小話
□うたた寝すやすや。
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かすがはすぐに、ぱっ!と離れ、謙信から顔を背けて自分の頬を両手で包み込む。
(……っや、やってしまった…!///)
自分の顔が火のように熱い。湯気が出ているかもしれない。ついでにニヤけてしまう。心臓の鼓動もいい加減煩いが、静まらない。
ああ、謙信様、眠っている時に申し訳有りません、でもこのかすが、この一瞬を宝物とさせて頂きます…!
そんなことを考えながら、今だに頬に両手をあてつつ、謙信の方に向き直った。
すると。
「「……………………」」
かすがはビシリと固まった。
何故なら
謙信と目が合った。
微妙に彼の頬が赤い。
かもしれないがそんなことに気付く余裕は彼女には、無い。
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