Never Land

□『Never Land』
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「へぇ〜。おじさん、凄いですね」

守は中年男性の隣に座っていて、その男性の話を聞き、相槌を打つ。

その守の反応を見て、中年男性はとても嬉しそうに笑った。





別のソファでは、別の男性と未玖琉が会話をしていた。

「あのっ!おれ、お酒お作りしますね!!」

未玖琉は、たどたどしい手つきで酒のボトルを持とうとした。

「いいって。自分でやるから」

「でもっ!お客様にそんなことさせるわけには・・・」

「この前みたいに、床にお酒をぶちまけてみんなに怒られるのは嫌だろ?」

「あ、あれはっ!そのっ!!えっと・・・」

未玖琉は過去の失敗を思い出して赤面し、頑張って言い訳を考えている。

「〜〜〜っ!!」

「はははっ!!全く、未玖琉くんはかわいいなぁ〜」

男性は未玖琉を抱き寄せる。

「えへへ・・・」

未玖琉は、照れながらも嬉しそうに笑う。





これまた別の席では、葵が20代後半くらいの男性の相手をしていた。

「きみ、葵くんっていうんだよね?」

「・・・」

葵は緊張した面持ちで、黙ったまま首を縦に小さく揺らした。

「葵くんって、かわいいね」

男性が葵の肩に触れると、葵はビクッと身体を強張らせた。

そして、ふるふると懸命に首を横に振る。

「かわいいよ・・・」

男性は葵の唇に、軽く自分の唇を合わせた。

葵はそれを拒まず、頬を真っ赤に染めていた。





これが、この店のいつもの風景。

え?

お店と言われても、意味がわからない、ですって?

そうですか。

それでは、ご説明しましょう。

少年クラブ、『never land』について・・・。


 
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