Boy's Love.[短編倉庫]

□擦鳴
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 ――はぁ‥‥。
 昨夜は、いつもより疲れたわ‥。
 ま、しゃあねぇか。上忍クラスの奴ら三十人相手したからな〜。一人づつで見たら、俺の三分の一以下の力しかなかったんだけど、如何せん馬鹿みたいな数がウザくてなぁ。
 そんなことをぼんやりと考えながら、ナルトは今日の表の顔である下忍の合同任務を黙々とこなしていた。すると、凄まじい殺気を放っている五名ほどの気配を感る。
 ――あ〜、これって尋常じゃねえよなぁ。
 あのヘボ上忍どもが気付くわけねぇしなぁ。近付いてくるし…。
 はぁ‥、面倒だけどしゃあねぇか‥。
 ――いっちょ、行きますか‥。
 キン!と、金属音が響く。
「あれま。それなりに力込めて投げたんだけど、な〜んで避けるかなぁ。」
「貴様、何者だ!?」
「ん?『嚇』つったらわかっか?」
「『嚇』だと!?
…あ、あの『紅の旋律』や『死神』と言われている!?」
「あちゃ〜、お前ら程度の奴が知ってるほど有名人になっちゃったか。
動きにくいなぁ…暫くは、地味に行動すっかなぁ〜。」
「‥貴様、馬鹿にしてるのか!?構えろ!」
「ありゃ、殺る気満々?
‥来な。全員まとめて相手してやるよ。」


****


「‥はぁっ、はぁ…つ、強い‥!」
「う〜ん、思ったより弱っちいな‥。飽きたし、殺るか‥。」
「オイ、なぁ。あれって‥。」
 ‥‥は!?シカマルの声!? あー…、回りに気ぃ配るの忘れてた‥。それもこれも、素晴らしい数の任務を一気に持ってきてくださった、五代目様のお陰かねぇ。
「ナ、ナルト!?」
 おーおー、続々と集まってきたなぁ。
 ‥あ、変化しとけば良かったんじゃん。
 ――馬鹿か?
 あー、俺って馬鹿だわ。まぁ、取り敢えずこの残りの殺っとくか‥。

【葬爆】

「す、すご〜い。ナルトって、実は強かったのね〜!」
 凄いと騒ぎながらも、少し畏れが態度から伝わってくる。
「サクラちゃん‥、ちょっと落ち着くってばよ。」
「ナルト。」
「ん?何だってばシカマル。」
「その喋り方辞めろ。」
 ――は…?
「ま、いっか‥。
面倒だから、記憶消すかぁ?」
『は?』
 みんなの声が一つになる。
「あ〜、一応言っとくけど俺暗部だから。更に言うと?この情報って国家機密ってやつでさ〜」
「――そんなはずねぇだろ。
国家機密なのは、九狐に関することだけだろ。」
「ワン!」
 はあ!?なんで、キバも赤丸も知ってんだよ。
「俺も‥。」
 ――シノまで‥。
「めんど臭ぇけど、少なくとも俺らは、ナルトはナルトで狐は関係ねぇって思ってるぜ。」
 何か、受け入れられちゃってるよ…。しかも、他のメンバー五人は訳解ってないから保けてるし。
 何かもう…、めんどい!放棄だ放棄!
 ――逃げちまえ、自分!




取り敢えず閉幕?


 
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