□堕天使
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堕天使



…この風に 尋ねるのなら
それは とても無意味
冷めた色で 温もり 奪う…


僕の やわらかい 場所に
青い棘が 刺さる
赤い鼓動を 止める よう
きつく きつく

あなたの 声で
僕は 目覚める
どうしようもなく
寒い朝 だけれど

瞳を 空色に染めて
歪めたまま 飾っている
まるで 自分のものみたいに


…神よ 何を求めるの ですか
何を 愛せと いうのですか…


僕の翼は
もう 空を舞う ことはない
傷ついて 折れて しまっている

だから せめて
あなたを 包んであげよう
闇より 深い この場所で
あなたを 守ろう

刺さった棘は まだ 消えないけれど
赤く 傷んだ 想いは消えない

この闇の中 あなたの光となれるなら
僕は 天使
共に 踊ろう
ここで 僕と 踊ろう

だから 手をさしのべて
闇でのたうつ 僕の心を
こんな場所に 堕とされた
 僕の心を


…世界が 生まれた 創造の日は
もっと 真白な風が 流れてた…


 

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