□仮面─偽り─
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仮面─偽り─



闇に隠した この姿
見えるはずない 貴女には
瞳ばかりが 閃く夜
見えるはずない 貴女には

弓張り月から 真珠が覗く
その笑顔で 歌う貴女
濡れた葡萄の 瞳踊らせ
その笑顔で 歌う貴女

夜のとばりは 罪をも隠す
結ばれることなき 愛を守ろう
触れることすら 叶わぬけれど
結ばれることなき 愛を守ろう

愛と呼ぶ度 焦がれる胸を
浄化してゆく 天使の歌声
光も届かぬ この世界を
浄化してゆく 天使の歌声


愛しい人へ 今宵も歌う


導きの炎に 影が揺らめく
漆黒のマント ひるがえし
月が二人を 照らすから
漆黒のマント ひるがえし

触れてみたいと 愛していると
僕の瞳は 語るだろうか
姿と共に 殺した想いを
僕の瞳は 語るだろうか

月のように 脆く美しい
偽りの姿を 愛してくれ
真実は夢より 儚いから
偽りの姿を 愛してくれ

やがて訪れる 終幕まで
僕の歌は 止まない
残酷な時に 身を落としても
僕の歌は 止まない


愛しい人よ 最期に歌って



  

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