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□君の全てが好きなんだ
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「愛を知らない恋人」続編?とりあえず年齢設定に無理がある学パロ(前作を読んでいなくても分かるかと聞かれると若干不安です/…)
アレ→←ティエ
アレルヤ視点










ずっとこういう光景を望んでいたのだと、改めてそう思う。
アレルヤの席を囲むように、近くの席から椅子を引っ張ってきたロックオン、ハレルヤ、ティエリア、そして違うクラス(というか学年も違う)刹那までもが一緒になって昼食を食べる。
最近、アレルヤは作る弁当の数が一つ増えた。その愛情たっぷりな弁当をつつくティエリア(とハレルヤ)を見ていると、知らずに笑みが溢れてしまう。だって、ただの弁当なのに、ティエリアがその小さな口に行儀よく一定の間隔で料理を運んでいるのを見ると、どこにでもある玉子焼きというメニューでさえ、フランスかどこかの高級ホテルの料理に見える勢いなのだ。それだけ、大好きな人に自分の手作り弁当を食べてもらうのは凄いことだと思う。

そんなことを(何故か)ハレルヤと何やら真剣に喋っているティエリアを見ながら考えていると、

「……って、ハレルヤ!何でティエリアの隣座ってんのさっ!!」


「は?眼鏡とお前、二人の隣に座ろうと思ったらお前らの間に座るしかねぇだろ」

「いや、だから何で僕らの隣がいいのさ!?それにティエリアにはティエリアっていう可愛くって麗しい名前があるんだから、眼鏡なんて呼ばないでよ!」

「………アレルヤは眼鏡が嫌いなのか?」

「えぇ!?違うよティエリアぁぁ!そんながっかりした顔しないで!眼鏡もとってもチャーミングだからっ」

「…チャーミングとか、気持悪い」

「へ!?ティエリアはどうして欲しいのさぁ…!」

「うっせぇ、俺を挟んでいちゃいちゃすんな」

「いちゃいっ…!」

「頬染めんな、きもい」

「……!また言われた!」

ひどい、とアレルヤが涙ぐんだところで、がたりとティエリアが立ち上がる。弁当は綺麗に食べ終えたようだ。

「行くぞ、ハレルヤ。今日はこの辺りが良いだろう」

ぴら、とティエリアが一通の封筒を取り出す。ハレルヤが最後の唐揚げを口に放り込み、こくりと頷いた。手を伸ばして封筒を裏返す。宛名を確認しているようだ。瞳が細められ、こいつも好きもんだな、と笑いながら言ったのが小声ながらも聞こえた。煩わしい限りだ、とティエリアが答えた。


「…って、ティエリア!行くぞハレルヤって何!?何でハレルヤなの、それに何処行くのさ!?僕も、」

ついて行くよ、と口を開こうとしたところで、ティエリアがこちらを振り向き、見下ろしてくる。黒目がちの大きな瞳と視線があって、今でも胸が塞がる思いがする。
隣でずず、とハレルヤがイチゴ牛乳のパックを吸った。

「君はついて来るな」

「…え」

「分かったか。返事は。」
「…う、うん」

分かったよ、と小さく言葉を返す。なんだか寂しいと感じた。仲良くなったようでいて、まだまだ距離が遠いのだと思ってしまう。やはり一度、好意を持っているのに気付かれたのが不味かったのだろうか。(あれからティエリアは何も言ってこないし)

「……おい、そんな顔をするな」

「え、僕、変な顔してた?」

「俺が君をいじめているみたいだった。……別に、君がどうとかで、ついてくるなと言っているわけではない。少し、訳があって。それもまた、話すから」

そう言ってティエリアは教室から出ていった。その後をハレルヤがついて行く。行って欲しくないし、ハレルヤと一緒にいてほしくもないけれど、


「かお、赤かったな」

「…うん、」

ぼそりと呟かれた刹那の言葉に、呆然と頷く。長い睫が伏せられて、目線が反らされる。そんなティエリアの様に、どうしようもなく嬉しくなるのだ。今まで見たこともないティエリアの表情が、日々積み重なっていくようで。




――――――――

「おーいアレルヤ、あんまり世話焼くとティエリアに嫌われるぞ」

「もう既に煩わしい」

放課後。
今日はバイトがないらしいロックオンが苦笑する。ちなみに二言目はティエリアだ。
また放課後にどこかへ行っていたティエリアが戻ってきたと思ったら、今日は怪我をして帰ってきた。怪我とはいっても、ただのかすり傷なのだが。

「少し階段を踏み外しただけだ。大袈裟な。」

ティエリアが不機嫌そうに呟く。膝の辺りが赤くなって血が滲んでいる。ほっておいても治る程度なのだろうが、アレルヤはティエリアの前に跪いて濡れたハンカチで傷を拭き、絆創膏を張っていた。

「はは、このままティエリアを家まで運んでやったらどうだ」

ティエリアの前の席に座ったロックオンが楽しそうに笑っている。「結構だ」とティエリアが短く答えた。残念。





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