睡眠御膳
□花束より言葉を贈る
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柄にもないことはするものではない
例えば、相手に花を贈った
これ以上ないと言うくらい疑わしい顔をされた
しまった。花は好かなかったか。
むしろ、嫌味かと思わせる顔をしていた。
贈り物は失敗だったようで、相手を喜ばすだけか不機嫌にしてしまった。
さて、どうしたものかと考えていると言葉が耳に届いた。
「先にいう事があるだろう……」
その言葉は魔法のように俺の思考を変えた。
ああ、もしかして不機嫌なのは花のせいではなく
「誕生日おめでとうございます。砕蜂隊長」
「………」
返事は返ってこない。だが、十分だ。
目を逸らし
顔を赤らめ、
緩む口を必死に直そうとして、
贈られた花を握りしめた。
余りにも、その姿が理性を揺さぶったので花ごとあなたを抱きしめた。
終わり