GB

□Thankyou
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なあ、俺はいまうまく笑えてるか?






●ThankYou●








「蛮ちぁゃーん!!」


いつもとかわらないあの声。何気ない一時。

「さっがしたぁ!!!こんなトコにいたんだねっ!」
ガバッと勢い委せに後ろから抱きつかれ金髪に鼻を擽られながらいつもと変わらぬ体温にどこか胸を落ち着かせる。


「…重い。」
「蛮ちゃんってホントきれいだよね〜あでっ!!「なんだ突然…男がそんなこと言われてうれしいわけねぇだろッ!」

すかさず殴りを入れハンマー片手に振り返る。そんな蛮に屈せず自慢の回復力で立ち上がり垂れながら頭の上にポジションを移す銀次。



「だってさぁー蛮ちゃんキレイだしかわいいしっ!」

スネークバイトォ!!!!


「三途の川が見たいか銀次ぃ?」
「うぅ…蛮ちゃん、ボクはただ純粋に大好きなんだよ蛮ちゃんがっ!!」
肩を震わせ怒りを堪える蛮とは裏腹に銀次はタレる。
そんな銀次にいっても切りがないとスタスタと一直線に歩き出す。
「もういい!HTに行くぞ!!」「ぅい――。」







カラン カラン♪






「よう、蛮」

いつものように波児がカウンターに立ち、夏実は買い出しに行っていた。コーヒーの匂い漂う店内に二人は入り何時もの席へと――




「…ブルマン」
「どうした、蛮。なんか元気がねぇぞ?」
「別に」
ふと蛮の微かに薄暗い空気に気づき、サングラス越しに波児が問いかけるがそっけなく返事をする蛮。


「蛮ちゃん?どうしたの?まだ怒ってるの?」
「別に」
また同じ返答。





たまに考えてしまう、



失うことを


いつも通りを
大切なヤツを






“今”の全てを失ってしまうことを










「蛮ちゃん!そんな悲しい顔しないでよっなんかこっちまで悲しくなるよ!!」



「――…え?」


不意に意識を呼び止められ無意識にくわえ、未だ火をつけていない煙草がカウンターへと落ちた。



「「え?」って違うの?なんか考え込んでたみたいだから‥‥‥」
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