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□眠り姫(眠れる森の美女)・後編
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「さっ、誰が婿になるか楽しみねっ!マクベスくん、モニターお願い♪」
「はい。」
●眠り姫●
「くすっ邪魔するようなら殺しますよ、鏡クン?」
「怖いなぁーDr.ジャッカル。君だって僕の邪魔するなら殺すよー?」
高い見晴らしのいい塔の上に白と黒が二つ。
互いに怪しく光る瞳タイミングを合わせたかの用に一瞬にして二人の姿は消えた
。
「蛮ちゃんどこだろう…「美堂くんは渡さないよ」
銀次の思考を遮った穏やかな声。その声に思わず後ろを振り返る銀次。
「雪彦くん!?」
「久しぶりだね、銀次君」
「やっぱり雪彦くんも狙ってたんだ」
若干危険を感じるも此処は下がれないと銀次は笑顔で話す。
「雪彦だけじゃない」
「あ、かわった」
銀次の呟く通り、いつの間にか雪彦から夏彦へと入れ替わっていた弥勒。
「美堂蛮は俺のものだ」
「渡さないよ」
真剣に銀次は短く答え、その場を後にした。
「くっそ、みつからないか‥」
鳥達に空を探させながら一人森の中でぼやく士度。
「そう簡単にみつかるわけないよ」
「あたりまえだ」
と、茂みから花月と十兵衛が現れる。
「なんだテメェらこんなとこにいたのか」
「そう言う君は見つけられてないみたいだね」
穏やかに挑発するようにくすりと笑う花月。
「テメェもな」
少しづつ変なオーラが流れだしていた。
「お義父。蛮を俺に頂けませんか?」
腰低く城の中で蛮の父に話しているのは邪馬人だ。
「邪馬人君、確かに君は蛮にとって兄的存在だ‥が、蛮を嫁にと言ったらまた別
の問題だ」
「‥‥‥」
内心舌打ちする。
とうの中心人物といえば…
「ぅ‥‥ん」
なにやら夢(悪夢?)にうなされ、妙な冷や汗が。
刹那、
誰かが部屋へと足を踏み入れた
「やっとみつけましたよ。」
「ほんとだねぇ」
さきほど城上にいた、黒と白。