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□タレ髪注意
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マドカ邸の一室を借りた部屋に士度が意識が未だ戻らない蛮を運び、自分の大きめの服を取り出し上だけ取りあえず着替えさしてベットへと寝かした。

「蛮ちゃんが死んじゃうよぉぉおっ蛮ちゃんまだいっぱいヤり残したことあるじゃん!もっといっぱい蛮ちゃんとでぇとしていっぱいいちゃいちゃとかシたいのに!」

「冗談言ってる場合か!オイ、所々変換がおかしいのは気のせいか…?」


「気のせいだよ☆あ!そっ、そう
言えばひ、ひ、ひ一人こんな時に役に立つ人物を知ってるんですが…」



ベットの横に椅子を置いて蛮に泣き付いく銀次がふと顔を上げて、かなり青ざめた表情で士度を見る。

「誰だ!?」




「あ、赤屍さんデス…」










たれて泣く銀次を見つめながら士度も黙って思考を巡らす。
「……しゃあねぇ、美堂の体調が優先だ………」


















「んっ…ココは?」
長い夢を見ていたような感覚にゆっくりと目を開けた蛮。ふと、視界に黒いモノが見え自然とそちらに視線をやる。


「目を覚まされましたか?」


「あっ赤ば…ッ」
にっこりと微笑む人物に意識覚醒し思わず勢いよく起き上がるが、目眩が起きてまたベッドの上へと戻ってしまう蛮。
そんな様子を見つめながら赤屍はクスッと笑って布団をかけなおしてやる。
「まったく…貴方は無理のしすぎなんですよ」
「っるせ。どうして、テメェが居るんだよ?」
掛布団を口元まで引き上げ警戒するように赤屍を睨む。


「私は医者ですから。安心してください、邪魔者は外へ追いやりましたし」
そう言いそっと手を差し出す相手にびくりとするもその手は蛮の髪を撫でていた。予想してなかった行動に目を丸くし混乱し瞬きを繰り返す蛮。


「おっお前が一番危ねェよ…」
「クスッ」






コンコン、


控えめなノックの音に撫でる手を止め小さく溜め息混じりに呟く赤屍。
「おやおやもう邪魔が入りましたか」


「おい、入るぞ…」

士度がガチャリと音を立てドアを開け、中の様子を伺うように入る。




「美堂、どうだ体ちょ「蛮ち――ゃん!!!」
控えめに部屋に入る士度とは対照的に勢い良く蛮に駆け寄る銀次。



「おやおや、困りますねぇ…美堂くんはまだ体調が悪いのですが?」



蛮と入ってきた二人の間に立ち右手で帽子を深くかぶり直し左手にはメスが光る。

「あはっ、あははっ、そーですよねぇ☆赤屍さんに任せれば百人力!!」

止まらぬ冷や汗に思わずたれた銀次は扇子を持って踊りながらおだて始める始末。そんな銀次に溜め息をつき士度は赤屍を睨んだ。


「くれぐれも美堂に手ぇだしたり変なことしたら即ぶっ殺すからな!!」
「うっうるせえ猿回しっ!お前らでてけっ」
予測してなかった発言に思わず赤くなり、動揺隠すように枕を士度に投げつけた。

蛮の体調を悪化させることはできないと渋々二人は部屋を出て行くのだった。





「クスッ…やれやれ。美堂くんは、私のモノですよ」
「お前もでてけっ!」

「まだ治療が残ってますよ?」
「えっや…赤屍ーっ」





赤屍さん大勝利。
その後何があったからまた別のお話で。











         END.

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