PHASE-SEED&DESTINY

□True*DEARKA
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その頃ディアッカは、シェリルにもらったメモの住所に立っていた。


会って‥どうするというんだ‥俺は――


小さく呟いてから自嘲気味な笑みを口元に浮かべるものの、会いたい気持ちには勝てず 玄関ドアの前

たっぷり15分経ってようやく、ディアッカは呼び鈴に手を伸ばした。



街の中心から離れた 良く言えば緑が多い、悪く言えば寂しい田舎町の一軒家が、その人、ミリアリアの家

だった。軽やかな呼び鈴の音がして間もなく、用心した様にカチリとドアが細く開けられる。


「誰?」

『カチャッ』と小さく銃のセーフティーロックの外される音が、部屋の中でかすかに響くのをキャッチした

ディアッカは、素早く身体を壁に寄せた。


「ォイ‥俺だ、ディアッカ・エルスマンだ。」

「ディアッカ?!な‥何故アナタが‥どうして今日、私がココに居る事を‥‥まさかッ!」


細い隙間から見えたミリアリアの表情が、みるみる曇ってゆくのを見たディアッカは、慌てて両手を
胸の前で振った。


「軍人として来たワケじゃない。俺個人として‥ミリアリアという女性に会いたくて‥その‥――」


困った様に視線を泳がせるディアッカに、ホッとした様に微笑んだミリアリアは 素早く周りを見渡すと

ディアッカの袖を引っ張る様にして家に入れ、ドアを閉める。それから、急いでカーテンを閉めた。


「オィオィ‥随分と厳重な警戒だな?誰かに追われるか、狙われているのか?」


「そういう訳じゃないけど、情報の売り買いとかしてるから用心に越した事ないでしょ?座ったら?」



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