PHASE-SEED&DESTINY

□True*DEARKA 2
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何も 知らなかった




何1つ『現実』を 知らなかった‥なんて言葉、ソレがいくら事実であろうと、何の言い訳にもなりはしない。



生まれた時から両親はなく、施設で暮らしていた私は 2歳時に、憶測ではあるが 一種の、知能検査の様な

ものを受け、その結果が良かったのかどうかは定かではないが、その後すぐに 施設ではなく、特殊な

病院の様な処へ連れて行かれ、そこで暮らす事となった。



だが、一般の暮らしとは違い ただ、毎日々箱庭の巨大バージョンの様なものを造りながら、ひたすら

大人相手に、ゲームと称した遊びを 来る日も来る日も続けたのは、確かな事実。



その箱庭造りは、5歳になって正式に養女にもらわれてからも続き、閉じ込められた大人だけの世界に住み、

その為 私は、世間一般の事については、全く知らない無知な人間だった。

勉強に関しては、専属の指導員が付き かなり高レベルな教育を受けたのだが、いわゆる『読み書き算数』

は出来ても、同い年の子供達が持つ 一般常識や、年齢に応じた『思春期』の様なモノは、私には全く

備わっていなかった。



だが、幼年学校で言う7年生を迎えた時 養父母と、その親族である、シーゲル・クラインの強い要望により

私は、普通の子供と同じ様に『学校』と呼ばれる処へ通う様になり、世界が一転したのだった。



コーディネーターが居て   ナチュラルが居て‥‥―――



私は、『ナゼ?』を毎日繰り返し、『どうして』と、頭を抱えた。

ユニウスセブン後の大戦になると、あまりの事態に 戦慄さえ覚えたのだった。



『何故、かつて私が大人達とやっていたゲームが 展開されてるのだろう?』‥‥と。



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