マイナー武将列伝
□曹豹 字は伝わっていない(?～196)
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…う～ん、パッとしない
曹豹が一部で人気を博していたのは、御存じの方もいると思います。それは光栄の｢三国志Ⅱ｣における伝説的な低パラと貧相な顔グラ、さらには演義での、張飛の酒癖の悪さのエピソードの一つとして与えられた悲惨な役回りに、同情票が多数集まった為です。
しかし一般的には、無能の代名詞とまで言われる曹豹ですが、果たしてそうでしょうか？ムリヤリ弁護してみたいと思います。
まず曹豹は、下ﾋの国相に任命されていましたが、下ﾋは元々、陶謙が散々利用した挙げ句にポイ捨てにした闕宣の地盤だった土地で、当然、闕宣の旧臣等の反陶謙勢力が多数いたはずで、非常に統治が難しいはず。そんな所の統治を任された曹豹が無能と言えるか？少なくとも、曹操来襲の際に、将軍として前線の指揮を執っている事から、陶謙勢力における軍事の第一人者ではなかったか？
…はい、こじつけです
実際、過去も現在もお気に入りや血縁者を重用する組織なんて幾らでもあるから、これだけで曹豹を有能とするのもムリがあるかな…。ただ、演義の主人公である劉備を裏切った事により、必要以上にダメな子扱いにされているのは確実。演義の記述なんて完全に張飛に非がある訳だし、元は陶謙陣営の幹部と客将の間柄だったのが、いつの間にか主君となった劉備。その部下に過ぎず、よそ者であった張飛が我がもの顔で自分をないがしろにしていたなら、曹豹ならずとも反逆くらいするでしょう。
ところで、かつては救い様のない低パラだった曹豹も、夏侯惇との一騎討ちが評価された為か、半端な武力を与えられ、すっかり並の凡将に成り下がって(むしろ成り上がり)影が薄くなってしまいました。かつては『曹豹血盟軍』などというファンクラブまで存在していましたが、1800年後の自分の扱いを知れば、曹豹はどう思いますかね？(;´Д`)
ちなみに、同様の理由で人気を集めた歴史上の人物に、厳白虎や兀突骨、松本図書助、二階堂盛義などがいる。