★×向日岳人A★

□身体の記憶
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「っ最低!もう知らねー!」

「最低?何がだよ、意味判んねーし」

「判んなくてもいい!もう帰る」

□■身体の記憶□■

丸井が岳人と付き合うようになってから、暫くはとても順調だった。
二人とも喧嘩もしないで仲良くやっていた。
ところが先日、遂に初めて喧嘩をしてしまった。
原因は本当に些細なこと。
今更説明するほどのことでもないが、おやつにと用意されたケーキについて揉めたのが原因で、そこから言い争いになり、遂にはお互いを口汚く罵り合ってしまった。
そしてそのままの勢いで、岳人が丸井の家を飛び出していき、それ以来、二人は一度も会わず連絡もとっていなかった。
岳人の怒りは相当なもので、未だに治まっておらず、友人達も心配し、早く仲直りするよう願っていた。
そんなある日のこと。

「…あ」

「…よぉ」

岳人が部活から帰ると、丸井が家の前で待っていた。
その途端、岳人はあからさまに嫌そうな表情を浮かべ、丸井を無視して家に入ろうとする。

「ちょ、ちょっと待てって。少しくらい大丈夫だろぃ?話だけでも…」

「しない。早く帰れよ」

仲直りしようとする丸井に対して、岳人の態度はとても冷たかった。
丸井の話など聞くつもりもないと、素っ気なく答え、丸井と視線すら合わせようとしない。

「なあ、ホントに少しでいいんだって」

「俺は別に話すことないから」

どれだけ言っても、あくまで頑なな岳人の態度に、丸井もせっかく落ち着いてきた怒りが沸き上がってくる。
岳人がドアを開け、家に入ろうとした瞬間を狙って、丸井は岳人を突き飛ばす。
そして無理矢理家に上がり込むと、岳人を抱え上げて部屋まで運んでいった。

「な…何してんだよ!離せっ!」

「冗談。離したら逃げられるに決まってんのに」

部屋に着くと内側からドアに鍵を掛け、乱暴にベッドに押し倒す。
当然岳人は抵抗するが、丸井はいとも容易くそれを押さえ込み、さっさと服を剥ぎ取っていった。

「止めろって…!」

「…今日さー、仲直りしに来たつもりだったんだけど…」

すっかり裸になった岳人の身体を撫で回しながら、丸井は楽しそうに笑っていた。
その表情に、無意識に岳人の背筋が震える。

「なんか、そういう顔も…いいよなー、なんて…」

「何…っん…!」

半ば無理矢理口付けられ、岳人は抵抗することが出来なかった。
丸井はすぐに岳人の自身を握り、それを扱き始める。
最初から敏感なところを刺激されてしまうと、岳人の身体はすぐに熱を持つようになる。

「っふぁ…は、ぁっ…っ」

すっかり身体から力が抜け、岳人は抵抗も忘れたかのようにうっとりと頬を染めていた。
丸井はそんな様子を楽しそうに眺めながら、しつこく自身を弄っている。

「気持ちいいだろぃ?お前のことはちゃんと知ってんだからな」

岳人が感じるように、敏感な先端を集中的に刺激すると、大量の先走りが溢れて掌を濡らしていく。
岳人の苛立ちや怒りも、段々と快感に押し流されていった。

「あ、ぁっ、や…ひぁああっ…!」

丸井が先端に爪を立てると、岳人は我慢出来ず大きく身体を跳ねさせて達してしまった。
勢いよく吐き出された白濁は岳人の胸まで飛び、その肌を白く濡らしている。

「っあー…久し振りだし、もー限界…」

そんな岳人の様子に、丸井は熱っぽい吐息を漏らし、今吐き出されたものをたっぷりと岳人の蕾に塗り付けた。
岳人にはもう抵抗する気力もないのか、されるがままになっている。
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